
2025年の8月に初めて存在を知って読み始めた、ガルパンコミック「戦車道ノススメ」です。これまでアニメ本編や他のコミック作品には登場しなかった車輌が、戦車道の規則に言う第二次大戦期までに限っても、あわせて11輌が出てきます。
そのうちの10輌は、図版や資料などで見たり読んだりして知っていましたが、残る1輌は初めて見ました。上図の第2巻に登場しています。

上図が、その車輌の初登場シーンです。大洗女子学園の農業科の生徒が農場にて使用しているトラクターでしたが、御覧のように砲を搭載しています。作中で聖グロリアーナ女学院チームのアッサムが驚いていますが、私も同じように驚きました。

砲はイギリス製のオードナンスQF6ポンド対戦車砲、それを搭載するトラクターはフランス製のルノーUE、これらを組み合わせて自走砲としているもののようでした。
名前もルノーUE57とあります。6ポンド砲の口径が2.24インチ、57ミリだからでしょう。こんな車輛も第二次大戦期にあったのか、と思いました。

かくして、作中にて大洗女子学園の農業科がトラクターとして使っていたのは、自走砲のルノーUE57と分かりました。面白そうな自走砲です。

ルノーUE57は、史実では1輌のみが造られたにとどまっています。上図右がそれです。1943年に自由フランス軍が、ルノー UEに50口径 6ポンド(57ミリ)対戦車砲 Mk.Ⅳを載せて試作しましたが、牽引式の対戦車砲と比較して利点が無かったためか、採用されず量産もされませんでした。

このルノーUE57に関しては、ネット上でも情報が少なく、実車の写真も前掲の1枚しか見つかりませんでした。が、上図の四面図があったので、これを参考にして1/35スケールで作中車を再現してみることにしました。

ルノーUE57の1/35スケールのプラモデルは出ていません。最近に3Dプリンターのキットが出ましたが、私が探していた時期には売り切れでした。
そこで、作中車を改めて観察して特徴を調べ、管制型前照灯などを増備した改良型のUE2であることを突き止めました。
その適応キットはタミヤの製品などが知られますが、市場在庫が払底していたようで入手出来ず、上図のミラージュホビーの製品を中古ショップにて確保しました。商品コード35514番のキットでした。

そして50口径6ポンド(57ミリ)対戦車砲 Mk.Ⅳのほうは上図のタミヤのキットが使えることが分かりました。が、ミリタリーミニチュアシリーズの5番という初期の古い製品ですので、こちらも市場在庫が払底していたようで入手出来ませんでした。
次善の策としてサークルの秋の譲渡売買会にてAFV部会の先輩方にあたったところ、大山崎町在住のG氏が、在庫整理するからと完成品を1個譲ってくれることになりました。

G氏が譲って下さった、タミヤの6ポンド(57ミリ)対戦車砲 Mk.Ⅳです。綺麗に組んで塗装もしっかりなされています。これの砲および防盾を外して、ルノーUE2の車体に据え付ければ、ルノーUE57が出来上がるわけです。
G氏にその事も話しましたところ、「面白い事やりよるねえ、なるほどUE57なら6ポンド砲が必要になるわな、で、交換品はええ、要らん、食べ物のほうがええな」と言われました。
G氏はサークル内では洋菓子マニアとして知られており、自身もオリジナルの洋菓子を作ったりする本格派ですので、お礼の品として四条堀川の名店「京峰石(きょうほうせき)のチーズテリーヌ「宇治」(4300円)を贈りました。

ミラージュホビーのキットの中身です。このポーランドのメーカーの製品は、以前にボンプル高校チームの7TPやTKSを作る時に利用しましたので、キットの個性というかクセも把握しています。

組み立てガイドです。箱絵の車輌はドイツ軍仕様、つまりフランスがドイツに占領されてフランス車輌が全て接収されて以降のルノーUEの姿に描かれていますが、改造とかは無かったようですので、そのまま組めばフランス軍車輌の姿にもなります。 (続く)